ご縁あって、
日本写真学会の今年の初例会の席で講演をさせて頂きました。
会が始まる前にコーディネイトして頂いた総務幹事様の計らいで会長様と名刺交換させて頂きました。
「富士フイルムの凄い人」ということで少し緊張しましたが、優しそうな方でしたのでちょっと安心。
参加された方は、後の懇親会で名刺交換させて頂いた限りですが、写真作家の方々・大阪写真家協会の理事長・和歌山の教育委員会の方・写真専門学校の先生・九州から新聞社のカメラマンさん・大阪大学の工学博士・三菱製紙で開発されている方・近畿大学の教授・パナソニックでデジカメ開発している方々・お年は召しておられるが昔ミノルタでカメラ開発していた方とか・・・等々、
まずはじめに支部長さまのご挨拶が有り、続いて日本写真学会会長の高田俊二様から基調講演。
前半は昨年の日本写真学会の活動報告のような感じでした。昨年は写真家・細江英公さんの「 球体写真二元論」の講演もあったようです。懇親会では遅くまで議論が深まったとか。また現在社団法人のようですが、一般法人化されるようなお話もされていました。なんか国からの指導とか、国家プロジェクトとか話のスケールが大きすぎて中小零細企業の経営者としては、穴があったら入りたい・・・感じでした・笑
会長さまの講演の後半は日本写真学会がこれからどこを目指すかというようなお話でした。
「写真で培った基盤技術の深耕と新たな領域への展開」
写真の黎明期から現在のデジタルまでの写真で培ってきた技術を、今一度深掘りして新しい物を産み出そうぜ! ということかな。
ということで、写真の発明からコダックやポラロイドのお話や、日本の写真業界の動向(古いところからですよ〜)をお話しになりました。そのなかで改めて気づいたことは、写真そのものはフランス発・アメリカで大衆化されたのですが、今ある写真・カメラの基盤技術は全部ではないとしても殆ど日本人が創りだしたということです。凄い!日本人!今こそ日本国を蘇らさなければなりませんね!!!
コダックの創業時の理念
◎人々が日常的に写真を撮影できる一大事業に乗り出していくのだ
(コダック社内向け)
◎カメラを鉛筆のような重宝なものにする仕事
◎あなたはシャッターを押すだけ、後は私たちにお任せください
(奇しくもこの日は米コダック社の経営が破綻しそうだと報道された次の日でした)
などを紹介され、写真が大衆化していった経緯などを年表を用いて今までのメーカの技術の発展などと共に示されました。
当たり前の話ですが写真工業史と営業写真館の歴史もリンクするところが多いな〜と聞き入っておりました。
さてお話の終盤に「ユビキタスからアンビエントへ」というお話をされました。
「ユビキタス」については何となく理解ができます。
前に居た会社で従業員さんに向けて「これからはユビキタス情報社会になる」なんて話を熱っぽくしたことがありますが殆ど理解してもらえなかったと思います・笑。しかし今やiPhoneに代表される機器でネットワークに常時繋がり色んな恩恵に授かれているので「言葉」がわからなくても、社会で機能さえすれば自然と皆受け入れているのだと思います。
そしてそのユビキタスから「アンビエント」へということでした。頭には「?の8条」状態・笑
あと個人的には「デジタルアーカイブ」の分科会があるということが気になりました。デジタルのデータ残す技術ですね。私たちも日々「データを最終的にどうしようか」と頭を悩ますところです。
かなり端折っていますが、このような感じでした。殆ど専門用語で聞き解くのに苦労しました。
そうそう、話はそれますが「写真」と一言で言いますが、かなり広いのですね。コンピュータのICの配線なんかも写真技術で可能になってますし、「写真の基盤技術の深耕」の先には富士フイルムの化粧品なんかもあるんでしょうね、流体・粉体工学なんかが・・・
質疑応答では「アンビエント」をもう少し詳しくという質問が出ました。お答えは「画像映像技術およびコミュニケーションのためのヒューマンインターフェイス(学会のHPより)」ということでしょうね。今の様に機器に依存しないということでしょうか。夢のような世界ですが、時とともに社会で機能すれば自然と受け入れているのでしょうね。
あと、質疑応答でデジタル写真では赤外線での撮影はどうしているのかという質問が飛びこれは結構白熱しました。「赤外カットフィルターを外せても、各画素の受光素子?についているRGBのフィルターは外せないではないか!!!!」正直自分もこの調子で突っ込まれたらタジタジやな〜なんて思いました。汗
星とか天体系の方は赤外線のカットフィルターとかローパスフィルターとかカメラバラバラにして自分で外されるんですね。凄い〜☆
シリコンは赤外での感度が高いからカットフィルターなんてのが必要なんですね。その話のときに「受光素子がCCDのユニットの下の方にあって、正確に光を当てるには『井戸の底に光を当てるような物』」と表現され、レンズの設計でCCDにまっすぐに光線が当たるようにしなければならないと言われていました。
フィルム時代のレンズでは綺麗に撮れないのは当たり前の話ですね。
さて、質疑応答で時間が押し気味になってきましたので総務幹事の方がしめられて、私の番になりました。
私の話した内容は次回にします。長文におつきあい頂きありがとうございました。
お楽しみに!!!